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フォトショップ, アンシャープマスク, USM
デジタル写真を利用する全ての人に役立つフォトショップのテクニック。
フォトショップの使い方を、本当の基礎から応用まで紹介していきます。

 ■ デジカメで撮影した写真をより美しく見栄え良くするには?
 ■ デジカメ写真をよりキレイにプリントアウトする秘訣とは?
 ■ Web用に画像を調整する方法 ・・・など。

■ ピンボケ写真をなおしたい!


 今回はデジカメ画像の最大の欠点ともいえるピントボケ、すなわちピンボケを修正する方法を紹介します。

 と、言っても大したことはしないのですが・・・。
 逆に言えば、簡単な代わりに修正できる度合いも大きくはありません。

 どちらかと言えば、「画像の印象をぱっと見た感じ良くする」、あるいは「プリンターで印刷するときの仕上がりを良くする」テクニックだと思っていて下さい。

■ アンシャープマスク(USM)を使ってできること

 ここで言うピンボケを直す方法とは、ずばり「アンシャープマスク(USM)を使う」ことです。
 もっとも、ここでいうピンボケとは「頑張ってピント合わしたんだけど・・・、なんだが境界がハッキリしないなぁ」という程度のピンボケです。
 明らかにボケて色が滲んでいるような(境界線すら判別できない)画像のピントを合わすことは、いかにフォトショップが有能なソフトウェアであったとしてもできません。悪しからず。

 実際にUSMを適用した画像を紹介しましょう。

アンシャープマスク USM
 この写真は普通にデジカメで撮影した画像です。
 上段では、そのままの未加工の写真を載せています。Webに載せるためJPEG圧縮を行っているので画質が落ちているのは気にしないで下さいね。元の写真は、「まぁこんなモンかなぁ」って感じのピントの合い方しかしていませんね。

 下段は上段の画像にアンシャープマスク(USM)を「量:100」「半径:1」「しきい値:0」という設定でで使用したものです(詳しくは後述)。

 なんだか全体に印象がハッキリとしてシャープな感じになったと思いませんか?
 更に言うと、ピント(焦点)が合った画像になりましたよね?

 USMは上の例のように、画像の輪郭を際立たせるような機能を持ったフィルタです。
 ここから先で、USMについて更に詳しく解説していきましょう。


■ アンシャープマスク(USM)とは

 USMとは、画像を構成するピクセル間の色の差を強調するフィルタの一種です。色と色の境目に、エッジを効かせることで局所的なコントラストを高めることで輪郭をはっきりとさせることができます。

 要するに、ここでいう「ピンボケを直す」とは「エッジを効かせて境界をはっきりさせる」ということですね。
 実際に使用する時は、上部メニューから「フィルター」→「シャープ」→「アンシャープマスク」を選択します。選択すると下の様なウインドウが開きます。

アンシャープマスク USM
 画像の状態や、付加したいシャープネスの度合いによって異なりますが、アンシャープマスクの効果が強すぎると、画像の大半の点にモロに適用されてしまいます。結果として、とても汚い(荒れた)画像になってしまいます。
 各パラメータを変更しながら、ちょこちょこ「プレビュー」ボタンのオン・オフを繰り返して確認してみて下さいね。


■ アンシャープマスク(USM)の各パラメータ(量・半径・しきい値)について

・量
 画像の境界線の明るさの違いの度合いを示します。大きいほどより輪郭線を強調。

・半径
 輪郭線の強調を適用する範囲を示します。数値が小さいと輪郭のみを、大きいと画像全体を強調することに。

・しきい値
 USMフィルタ適用範囲の設定。数値が大きいとピクセル間の色差が大きくてもシャープネスの適用対象からはずれてしまう。


■ アンシャープマスク(USM)の基本的な使用方法

 基本的には「量」のパラメータを調整して行う。「半径」は0.1〜1の間で。「しきい値」は基本は0で使用。
 「半径」を小さく保つ意味は「輪郭線以外には極力手を加えない」こと。
 しきい値が0なのは、僅かな差の輪郭にも(例えば、芝生と木の葉っぱの差)シャープネスを有効にする。という意味があります。
 そして最終的にシャープネスの「量」で微調整する。という訳です。

 ただし場合によって、より強力に輪郭線を強調しようと思うなら「半径」を上げることも必要になるでしょう。
 あるいは、画像の滑らかさを損ないたくない(が、輪郭は強調したい)場合などには「しきい値」を上げると良いでしょう。

 いずれの場合もプレビューボタンを活用して、あなたが最も良いと思う点を探してみて下さい。

 まぁ、経験と勘に頼るのも一つの方法ですが、理論の裏づけのあるところはしっかりと学んでおきたいものですね。


■ アンシャープマスク(USM)が効果的に使用できる画像とは?

 本題にもあるとおり、USMはピンボケ修正に使用するコトができます。

 しかし、ピンボケ修正のみではなく、細部の細かい部分を効果的に表現したい時にも活用できます。

 例えば、木の小さな枝葉のひとつひとつの質感を表現しようとする時や、ポートレイト風の画像で人の髪の毛のきめ細かさを表現したい時などです。こういった写真ではプリンターで印刷する直前に軽く(50.1.0くらいで)USM処理をするだけで格段に印象が良くなる場合もあります。

 USMを効果的に使用することが、写真の仕上がりを左右することさえあるということです。


■ アンシャープマスク(USM)は作業終了後に使用する

 USMを使用すると画像の細部にメリハリが出てきて見た目に良くなります。
 しかし、注意点が一つあります。

 USMを使用するとピクセル一つ一つの間に差が生まれる(だからシャープに見える)のですが、逆に言えば「滑らかさが失われる」という表現も可能になります。
 USMを使用した後で「トーンカーブ」や「レベル補正」などを使用すると、この「滑らかでないこと」が強調されるおそれがあります

 要するに、「USMは全ての(レタッチ)作業が済んだ後で使用する」ことが基本となります。




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■miniコラム■

デジカメにもシャープネス機能は付いている?

 デジカメ画像は一般的に言ってピントが合っていないように見える傾向にあります。これはいくら頑張ってピント合わせを行っても限界があるようです。

 もっとも、だからといって各メーカー共に手をこまねいている訳でもないらしいです。

 デジタルカメラで撮影されたデータは元々RAWという形式で保存されます。多くのデジカメRAWデータのままではなく、JPEG形式やTIFF形式のデータとして出力されます。
 このRAW→TIFF又はJPEGの変換では、色の再現がメインの仕事です。しかし実は、この過程の中で若干のシャープネスが行われているという話です。

 現在の多くののデジカメでは、RBG各チャンネルはピクセルの隙間を補完を行うことで完成します(参考:カメラ常識のウソマコト)。聞いた話では、TIFFやJPEGに変換する段階で、この補完作業の途中でボヤケてしまった輪郭を修正しているらしいのです。

 職業的に画像を扱う人間がRAWデータを好むのはこの辺りにも理由があるようですね。